【教頭日記】素直に話せる教室~ある日の道徳科授業から
こんにちは、教頭です
今日は、授業のお話です
「教頭先生も授業できるんですか?」
「できるよ!教頭先生だって、昔は担任の先生だったんだからね~」
「えー!うそー!」
…以前に「担任の先生だった」ということが、子どもたちには実感しにくいようでしたが、授業はできます
(「学校教育法」という法律にも、「教頭は(中略)必要に応じ、児童生徒の教育をつかさどる。」と規定されています)
さて、そんなある日の、中学年の「特別の教科 道徳」の授業です。
「友情」について考える授業を行いました。
教材文を読み、こんな発問をしました。
「友達がいないから、学校に来づらくなってしまった子がいる。
その子を家まで迎えに行ってあげたら、と自分のお母さんに言われた。そのとき、どうする?」
自分がどうするべきか「まよう」か、「まよわない」の二つの葛藤とともに、
「行きたい」か「行きたくない」かの気持ちも加えて、今の自分の気持ちを表してもらいました。
「まよう」と答えた子の中にも、「迎えに行ってあげたい気持ちが強いけれど・・・」という子がかなりいました。
「行きたくない」と答えた子たちに理由を聞いてみると、
・そこまで仲良くないのに、行って迷惑がられたらどうしよう
・その子のことを傷つけちゃうかも
・何を話してあげたらいいか分からない
という、とても不安な気持ちを伝えてくれました。
「行きたくない」のは、決して冷たい気持ちからではなく、
「自分も不安」ということの現れだった、ということが、
子どもたちとの対話から見えてきて、私も授業をしながら、なるほど・・・!と思いました。
「じゃあ、そのうえで、その子のために何ができるか?」
ということをさらに話し合い、
ある子は、
「今はよく知らない子だけど、話せば友達になれるかも」と言い、
「まずは行ってみることが大事」と言ってくれた子もいました。
道徳科の授業をするうえで気を付けていることは、
「決まりきったことを確認するだけの授業にならないようにする」
ということです。
「こうするのが正しい」ということは、小学生なら、わかっています。
でも、ときに「正しいと分かっていても実行できない」ことがある、というのが現実です。
そういったときの自分の気持ちを、素直に話せる教室でありたい。
「私はこう思う」「ぼくはこう考える」ということを、
真剣に話し合い、これからよりよく生きるための方法を、授業をきっかけに考えていけたら。
そんな道徳科の授業を、松原小は目指しています。
授業が終わった後に、
「先生、やっぱり私はこう思うんだけど・・・」と言ってくれる子がいたら。
「今日、道徳でこんな話合いしたんだけど・・・」と、おうちでお話してくれる子がいたら。
きっと自分の生き方について、真剣に考えてくれるきっかけになったんだろうな、と思います。
そんな授業を目指して、
教員一同、毎日、自分の授業をブラッシュアップしています
もちろん、私も日々、勉強です!!
本日も、最後までお読みいただき、ありがとうございました
教頭